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2021.6.15

フレームが自転車になるまで~パーツ選び編①~

閲覧は自己責任にて。

いつかのブログの続き。
フレーム組のパーツ選びについて。

まず、パーツを選んで行くにあたって、オーナー様にざっくりとしたイメージや要望、予算をヒアリングします。
今回の要望は ”タイヤはできるだけ太めで、ノブが低めのタイヤ” ”ドロップハンドル” ”フロントシングルでカセットスプロケットはできるだけ大きいもの(できれば50t)” といったものでした。

フロントシングル

フロントギヤが一枚でリヤが多段ギヤの仕様のこと。

カセットスプロケット

リヤの多段ギヤの部品名。歯数が小さい方がギヤ比は大きく(重く)なり、歯数が大きい方がギヤ比は小さく(軽く)なる。

ここでGORILLA MONSOONのフレームスペックをおさらいします。
・ドロップバージオメトリー
・タイヤクリアランス27.5 ×2.4″
・エンド規格:フロント12×100mm、リヤ12×142mm
・フラットマウントディスクブレーキ
・BB規格:BSA73mm

ドロップバージオメトリー

ドロップハンドルを付けることを想定して設計されたフレームジオメトリー。

タイヤクリアランス

フレームに装着可能な最大タイヤ幅。

エンド規格

フレーム/フォークのエンド部の規格。エンド規格により使用可能なハブの規格が決められる。

フラットマウントディスクブレーキ

ディスクブレーキ規格の名称。近年増えてきた規格で主にグラベルやロードバイクで採用されている。

BB

ボトムブラケットの略。クランク軸周辺のベアリング部品の名称。

GORILLA MONSOON最大の魅力にして注意すべき点はドロップバージオメトリーでありながら、BBシェル幅とタイヤクリアランスはMTB規格であるということ。
つまり、クランク、リム/タイヤはMTB用のものを選ぶ必要があります。

MTBクランクを使ってドロップバー仕様で組む場合、シフトレバーの選択肢が限られてきます。
予算を度外視して電動コンポを使用すれば、選択肢はグッと広がりますが、多くの方は機械式(ワイヤー式)が現実的な選択肢になると思います。
機械式だとバーコンやサムシフターといった選択もあるのですが、今回は操作性を考えてデュアルコントロールレバーを使用することになりました。

シフトレバー

変速レバー。変速段数やロードディレイラー用、MTBディレイラー用などがある。

デュアルコントロールレバー

1本のレバーでブレーキレバーと変速レバーの役割を果たすコントロールレバーのこと。 シマノではSTIレバー、スラムではダブルタップという名称。

デュアルコントロールレバーでフロントシングル対応となると、シマノであればGRX、スラムであればAPEX1、RIVAL1、FORCE1、が選択肢となるのですが、いずれを選択しても、スプロケットは42tまでしか選択できません。
50tとなると12速MTBコンポとなり、上記のコンポーネントとは互換性がありません。
ですが、オーナー様の要望 ”できるだけ大きいスプロケット” に近づけるべく、とあるカスタムパーツを提案します。

WOLF TOOTH Tanpan 税込¥5,960

Tanpanは本来互換性の無いシマノSTIでMTBリヤディレイラーを動かすためのパーツです。
11速用と10速用があります。

ディレイラー

変速機のこと。シマノ公式では8速以降、ロード用とMTB用の間に互換性なし。

Tanpanを使用すればGRXで最大46tのスプロケットが使用可能になります。
オーナー様もこの提案を気に入られ、コンポはGRX800とXT M8000のミックスで行くことになりました。

めでたしめでたし。
(うそです。次回へ続きます。)

コンポ

コンポーネントの略。主に駆動系や制動系などの部品の総称。